石けんは人類が狩りをして生きていた時代から利用されていたとされる歴史の古い洗剤です。自然界で割と簡単に分解され自然を損なわない、人にも優しい洗剤ですが、どんな汚れも落ちるわけではありません。汚れは酸性の汚れ、アルカリ性の汚れ、泥などの物理的な汚れなど様々です。私たちの暮らしは工業製品に囲まれています。洗濯機や食洗器は便利なものですが、そのような機械には石けんは洗剤としてはあまり適していません。人間がやっていたことを機械にさせるには画一化された動きしかできません、その機械(洗濯機)のできることに合わせた洗剤が必要になります。人にも自然にも優しい石けんは、汚れを落とす作用は強いのですが、水に溶けにくく、洗濯機での濯ぎでは石けん分が残ることが多いのも事実です。

ただし手洗いなどをする場合であれば汚れもよく落ちますし、合成洗剤のように脂分を取りすぎてゴワゴワさせないために柔軟剤を使う必要もありませんし。適切にゆすげばたとえ石けん分が残っていても、肌に大きく刺激を与えることはありません。そのため、皮膚の弱い方や赤ちゃんの下着などは、石けんでの洗濯をお勧めします。

普段使っている電気製品や、家具、トイレなどの汚れを落とす場合は、汚れが酸性、アルカリ性なのかを知らないと、アルカリ性の汚れに、アルカリの洗剤を使っても効果はありません。また合成洗剤は決められた用法を守って使うようにしましょう。